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何千行にもわたってキャラクターの声を一貫させる

序盤で鋭く言葉少なな話し方をしていたキャラクターが、2年後に配信されるDLCの頃にはどこか無個性なセリフになっている ― 誰かが「このキャラクターを変えよう」と決めたわけではなく、その声を特徴づけていた一行一行の判断が、二人目の翻訳者が参照できる形でどこにも残されていなかったからです。

声のずれは、たいてい一つの派手なミスではありません。異なる時期に異なる人が下した、個々には正当化できる小さな判断が積み重なった結果です。共通して参照できる「このキャラクターはどう話すのか」という基準がないまま。

「声」を構成するもの

キャラクターの声は一つのものではなく、確認可能な小さな習性の集合です。話し方の丁寧さのレベル(フォーマルか、ぶっきらぼうか、装飾的か)、繰り返し使う口癖や決め台詞、文の長さやリズム、好んで使う語彙・避ける語彙。短気な兵士と物静かな学者は、違うことを言うだけでなく、名前を伏せた台本を読んでも違う人物だと分かるべきです。

落とし穴は、声を「翻訳者が一行ごとにその場で直感するもの」として扱うことです。直感は本質的に一貫しません。同じキャラクター紹介を読んだ有能な翻訳者二人が、それぞれ違うが個別には妥当な声の選択をしますし、同じ翻訳者でも数ヶ月かけて気づかぬうちにずれていきます。

ボイスシート ― キャラクターごとの参照資料

ボイスシートとは、そのキャラクターのセリフを書く前に誰でも確認できる、キャラクターごとの短い文書です。一般的には、そのキャラクターが何者でプレイヤーとどう関係するか、どう話すか(丁寧さ、口癖、言いそうなこと・言わなそうなこと)、そして実際の声を示すサンプルのセリフを数行含みます。

説明文よりもサンプルのセリフの方が重要です。「皮肉屋」「無愛想」といった形容詞は読み手ごとに違う意味を持ちますが、具体的な例文が三行あれば、そこからトーンを合わせる方がずっと簡単です。

DLCやシーズンコンテンツをまたいだ一貫性

声のずれは時間の空白があると悪化します。本編で最後にセリフを話したのが1年前で、その後プロジェクトに加わった別の担当者が書くシーズンイベントに再登場する ― これがボイスシートの真価が最も発揮される場面です。トーンを思い出すために読み返せる最近のセリフはなく、頼れるのはその文書だけだからです。

チームの入れ替わりや単純な作業分担によって、プロジェクト途中で別の翻訳者がそのキャラクターを引き継ぐ場合も同じです。共通の参照資料がなければ、そのキャラクターは実質的に、担当する週によって二つの違う人格を持つことになります。

機械的にチェックできること

声の一貫性の一部は、一行ずつ人が読まなくてもパターン照合に帰着します。

  • 名前や称号の表記 ― 同じキャラクターがどこでも同じ表記になっているか
  • 決め台詞が毎回違う言い回しに言い換えられず、そのまま使われているか
  • 禁止語・専有語 ― 別のキャラクター専用の言葉や、このキャラクターが決して使わない話し方
  • 文法的な丁寧さのレベルが行ごとに一貫しているか

なお人の目が必要なこと

そのセリフが本当にそのキャラクターらしく聞こえるかどうかは、どんなチェックリストでも代替できない判断です。名前の表記は正しく、禁止語もなく、丁寧さのレベルも一貫している ― 機械的なチェックをすべて通過していながら、それでも平板で無個性に読め、そのキャラクターを特徴づけていたリズムや態度が失われていることがあります。

現実的な分担は、機械的なチェックに明白な違反を安く早く拾わせ、レビュアーの時間はより難しい問い ― 一連のセリフをまとめて読んで、これは本当にこのキャラクターらしいかを問うこと ― に振り向けることです。理想的には記憶だけに頼らず、ボイスシートのサンプルのセリフを基準として使いながら。

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