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用語集はまとめて翻訳する前に作る ― 後からでは遅い

あるアイテムが、所持品画面では一つの呼び方、クラフト画面では少し違う呼び方、クエスト報酬のポップアップでは三つ目の呼び方 ― すべて同じ言語で、すべて元の単語の訳として個別には間違っていない。これは翻訳者のミスではありません。用語が決まる前に翻訳が始まると、こうなります。

用語集とスタイルガイドは、この曖昧さを事後に片付けるためではなく、起きる前に取り除くために存在します。すでに数千行翻訳し終えた後で一貫性を取り戻すのは、最初に一度用語を決めておくのに比べて、はるかにコストがかかります。

用語集の役割

用語集とは固定の対応表です ― この原語は、出てくる場所すべてでこの訳語にする、という取り決めです。アイテム名、スキル名や能力名、通貨名、勢力名や地名、そしてUIの動詞(装備する、作成する、破棄する、確定する)が典型的な対象です。複数の画面に登場し、訳がぶれるとプレイヤーが気づくもの、と言い換えられます。

初日から網羅的である必要はありません。多くの文字列や画面をまたいで繰り返し登場する用語を押さえていれば十分です。そこがまさに、ぶれが起きやすく、かつぶれが目立つ箇所だからです。

スタイルガイドが用語以外に決めておくこと

用語集が個々の単語を固定するのに対し、スタイルガイドはすべてに共通する判断基準を固定します。文書化された答えがなければ、翻訳者ごとに判断が割れ、それぞれの判断が個別には妥当でも、プレイヤーからは一貫性のなさとして映ります。

  • トーンと丁寧さの基調 ― フォーマルかカジュアルか、どのキャラクターやUI文脈で
  • 対象言語が文法的に丁寧さを表現する場合の、その敬語レベル
  • 句読点の運用 ― 感嘆符・三点リーダー・かぎ括弧などの使い方
  • 対象ロケールでの数値表記・日付表記の規則
  • プレースホルダーや変数の呼び方、および文中でそれが移動してよい範囲

順序が重要 ― 先に作る、後からではない

翻訳を先に始めて、ぶれが表面化するたびに用語集を後追いで作りたくなるのは自然な誘惑です。技術的にはそれでも動きますが、その場合、初期に訳した文字列はすべて後で見直される候補になり、レビュアーは一度決めれば済んだはずの判断を何度も蒸し返すことになります。

まとめて翻訳を始める前に、ゲームと対象言語の両方を理解している人が用語集とスタイルガイドを先に用意しておくと、事前にかかるコストはわずかです。ある用語が五番目の文字列ではなく五十番目の文字列で初めて出てくるとき、その投資はすでに元が取れています。

運用 ― 記憶ではなく文書と照合する

存在はしていても誰も参照しない用語集は、名ばかりの用語集です。一貫性のチェックは、翻訳済みの各文字列を現在の用語集の該当項目と突き合わせるべきで、三百行前にある用語をどう訳したかをレビュアーが覚えている前提に頼るべきではありません。記憶に頼ることこそ、用語集が取り除こうとしている失敗のパターンだからです。

これは良い意味で機械的な作業です。原語とその用語集項目が分かっていれば、訳文が承認済みの訳語を使っているかどうかの確認は、ファイル全体を読み直さなくても済みます。その分、レビュアーはトーンのような、本当に人の判断が必要な部分に注意を割けます。

ゲームが育つ間、両方の文書を生かし続ける

用語集とスタイルガイドは一度作って終わりの成果物ではありません。新しいアイテムやシステム、キャラクターは新しい用語や新しいトーンの判断を持ち込みます。それらの追加が同じ文書を経由しなければ、ゲームには個々の翻訳者の記憶にしか存在しない、もう一つの非公式な用語集が積み上がっていきます。

用語集を生きた文書として扱うこと ― 繰り返し登場する新用語が出るたびに更新し、新コンテンツと並行して定期的に見直すこと ― が、初回リリースだけでなく、10回目のアップデートを経てもゲームの用語を一貫させ続ける方法です。

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