海外の実況者に自分のゲームを遊ばれたら — 24時間以内にやること
朝、スマートフォンを見ると様子が違います。見覚えのないアカウントからの通知があり、ストアページのアクセスが少し増えていて、たどっていくとサムネイルに自分のゲームが写った、読めない言語のタイトルの動画に行き着きます。
最初の反応はうれしさです。その十分後くらいに来るのが、少し焦った疑問です。これは何かした方がいいのか。連絡するとして何語で書くのか。そもそもこれは売上につながるのか、それとも木曜には終わっている楽しい一日なのか。
海外の実況や動画は、小規模なゲームが得られる無料の露出としては最大級のものです。そしてそれが何かにつながるかどうかは、クリックした先に何が用意されているかでほとんど決まります。この記事では、なぜそれが起きるのか、当日のうちにやる価値があることは何か、視聴者が購入に至るかどうかを分けている条件、そしてこの出来事を「考えていなかった市場についての情報」としてどう読むかを扱います。
なぜ海外の実況が起きるのか
その経路のどこにも、あなたの許可は必要ありませんでしたし、偶然でもありません。大きく二つの道があります。実況者が自分で見つけたか(ストアの新作一覧やタグをたどる、itchのページを漁る、フェスの体験版を遊ぶ、バンドルに入っていた、他の実況者がやっていた)、あるいは誰かが教えたか(視聴者のリクエスト、実況者同士の紹介)です。
動機を理解しておくと話が早くなります。中規模の実況者は、まだ誰も扱っていないゲームを積極的に探しています。すでに全員が見たゲームの動画は、同じゲームの動画百本と競争することになるからです。無名の小さなゲームは、彼らにとって親切でやってあげる対象ではなく、コンテンツ上の優位です。あなたにとっては悩みの種である無名さが、選ばれた理由の一部でもあるということです。
ジャンルの影響も大きく、カメラの前で反応が見えるゲームは言語を越えやすいという傾向があります。ホラー、物理演算が暴れるもの、短くて奇妙な体験、切り抜きたくなる瞬間があるもの。読む量が少なくても楽しめるゲームも同じです。ここから、意外に思われる実務的な結論が出ます。日本語しか対応していないゲームでも、海外実況は普通に起こります。実況者は読めなくても良い動画を作れるからです。つまり、その視聴者に向けて準備ができている必要があるのはゲーム本体ではなく、ストアページのほうです。
最初の24時間にやること
まず動画を最後まで見ます。自動生成の字幕と翻訳されたコメントで十分です。どこで迷ったか、どこで笑ったか、気づかなかった仕様はどれか、やめかけたのは何分の場面か。説明書もなく、忖度する義理もない人によるプレイテスト映像であり、しかも無料です。
公開の場で訂正したくなる衝動は抑えてください。「そのアイテムは通り過ぎた引き出しの中です」というコメントは、同じように見落とした視聴者全員に対して感じが悪く映ります。本物の不具合を踏んでいた場合は別で、見つけてくれた礼を言って修正すると伝えるのは、むしろ好印象です。
そのうえで、短くお礼を伝えます。長い感激より、短く具体的なほうが効きます。相手の言語で書けなくても問題ありません。海外のゲームを扱う実況者は英語のメッセージを受け取り慣れています。相手の言語版も送りたければ、下に英語を添えておけば行き違いが起きません。
感謝だけでなく、具体的なものを渡してください。体験版を遊んでいたなら製品版のキー、他のタイトルのキー、視聴者に配れる分のキー。こちらの持ち出しはほぼゼロで、二本目の動画が生まれる確率ははっきり上がります。
最後に、視聴者が動画を見て行動したときに何が起きるかを自分で確認します。ストアページはその言語で表示されるか、それとも読めない文字の壁になっているか。対応言語の表記は正確か。ゲーム名は、一度聞いただけの人が検索窓に打ち込める名前か。そして日付・チャンネル・言語を後から見返せる場所に記録し、数日間は国別のデータを見ておきます。ここが測定の起点になります。
--- 実況してくれた相手への最初のメッセージ --- Hi <name>, I'm the developer of <game>. I watched your video today — thank you for playing it. <具体的な一言: the part where you got stuck at X is something I've been meaning to fix / your reaction at Y made my week.> If you'd like to keep going, I'm happy to send keys for the full version, and a few extra you can give away to your viewers. Just let me know how many are useful. Also: monetise the videos however you like — no permission needed, now or later.
実況が売上に変わる条件
視聴者がプレイヤーになるまでの道のりは、見た目より段数があり、どの段でも人が漏れます。動画を見る、名前を覚える、後で検索する、ストアページに着く、内容を理解して欲しくなる、価格に納得する、購入するかウィッシュリストに入れる。露出が担当してくれたのは三段目までです。四段目から先はすべてこちら側の仕事で、漏れの大半は言語のところで起きています。
ここでローカライズという言葉が抽象論ではなくなります。テキストを訳し、ゲームが複数言語を持って切り替えられるようにすること全体を指す言葉ですが、この場面で効いてくるのはずっと小さい部分、つまり視聴者が着地するページです。説明文が読めない訪問者にできるのはスクリーンショットを眺めて推測することだけで、たいていは推測よりタブを閉じるほうが勝ちます。
対応言語の欄は二つの働きをします。プレイヤーが検索で絞り込むフィルタであり、購入前に見る品質の目印でもあります。実際にはほとんど読む必要がないゲームでも、自分の言語が載っていなければ候補から外す人はいます。もし本当に読む量が少ないゲームなら、その旨をその言語で一行書いておいてください。相手に推測させるより、はるかによく効きます。
スクリーンショットは、訳した文章を静かに台無しにします。完璧なポルトガル語の説明文の下に、日本語のUIが写ったスクリーンショットが五枚並んでいれば、訪問者は自分が何を買うことになるかを正しく理解し、そして写真のほうを信じます。UIの対応がまだなら、せめて文字の少ない場面を選んでください。
もう一つ期待値の話をしておくと、ウィッシュリストに入るだけでも十分な成果です。その場で買わずに登録した視聴者は結果として残っていて、多くのストアでは次のセールのときに回収されます。実況の価値を、その日の売上カウンターだけで判断しないでください。
その言語圏が市場になるか見極める
動画一本は市場ではありません。市場かどうかを分けるのは持続性で、動画が新しくなくなった後にも関心が残っているかどうかです。
特定のチャンネル由来の急増は必ず減衰しますし、それが普通です。見るべきなのは山の高さではなく、山が引いた後の水位が前より高いかどうかです。その国からのウィッシュリストが以前はぽつぽつだったのに、三週間経ってもそれなりに続いているなら、何かが実際に起きています。完全に元の水位に戻ったなら、楽しい一日だったということです。
数週間かけて見ておく指標は他にもあります。こちらから何もしなくても同じ言語の別の実況者が拾うか、その言語のコメントやレビューが積み上がり続けるか、動画経由ではなく検索から見つけて来る人が出てくるか、そして届く要望がその言語を名指しし始めるか。
見込みがありそうなら、いちばん安い検証はストアページだけをその言語に翻訳して、同じ数字を二か月ほど観察することです。金額の上限がはっきりした小さな投資で、意見ではなく実際の答えが手に入ります。答えが「なし」でも失うものは小さく、次にどこへ投じないかが分かります。
次の実況を呼ぶための仕込み
実況を発生させることはできませんが、見つけてもらった実況者が見送る理由を減らすことはできます。
最も効く準備はプレスキットのページです。表記の揺れないゲーム名、ロゴ、使える解像度のスクリーンショット、トレーラー、二行の紹介文と二段落の紹介文、そして連絡方法とキーの請求方法。他のページが日本語だけでも、これは英語で用意してください。動画化と収益化を歓迎するという一文を明記するのも重要で、そこが曖昧なゲームを避ける実況者は思っているより多くいます。
名前も想像以上に効きます。一度聞いただけでは綴れないタイトルは、どの言語圏でも聞いた人の一定割合を毎回取りこぼします。検索したときにもっと有名な何かとぶつかる名前も同様です。
体験版とフェスは、実況者が探し物をしに来る場所です。大勢が新しい題材を探している時期にそこにいることは、何でもない火曜日に反応のないメッセージを送り続けるより、構造的に効率のよい労力の使い方です。
これまでに取り上げてくれた相手を、日付と遊んだ内容つきでリストにしておいてください。大きなアップデートを出したときに、そのリストへ短い個人的な連絡を送る(一年前に遊んでもらったこれが、こう変わりました)というやり方は、新規の売り込みよりはるかに高い確率で二本目につながります。相手はすでに、そのゲームが自分のチャンネルで機能することを知っているからです。
最後に、ページの準備が整う前にお金で次の露出を買いに行くのは慎重に。有料の露出は正当な手段ですが、送り込む先は自然な露出とまったく同じ場所です。その着地点が読めないページであれば、より速く人を失う権利にお金を払っていることになります。